ブログ

いのちの教育

この日の2時間目は、全校児童を対象とした
「いのち」を考える時間でした。


全校児童が体育館に集まり、校長先生から東日本大震災で
被災者されたお二人の方の話について聞きました。

スライドの写真などを見ながら、皆真剣に話を聞いていました。


ひとつ目は地震が発生したとき、70歳の及川時子さんは、
90歳だった義姉の身支度を整えるのに20分かかり、
結果として、義姉を置いて自分が逃げるという
選択をせざるを得なかったというお話。

もう一人・64歳の小野田高志さんは、自治会長をしていた経験から
家をすぐ飛び出して、近所に大声で非難を呼びかけながら高い裏山へと急いだが、
後ろでシルバーカーごと波に流されていた72歳の斉藤カツ子さんを
腰まで津波に入りながらも助けたというお話。


DSCN1798.JPG
                    (2011年12月18日 東京新聞より)

校長先生は最後に「人の命を助けるか、自分の命を守るか。とても難しいお話です」
と子どもたちに投げかけました。

教室に戻った子どもたちはそのお話について話し合います。

1年生の教室では、まず、何のお話だったのか、を振り返りました。
それから、「地震であなたたちのお母さんががれきの下敷きになり、
子どもに『逃げなさい!』と叫んでいます。あなたたちはどうしますか?」
という問いかけをされ、それに対し子どもたちは逃げるという選択はせず、
人(近所)を呼んで助ける、という意見を出しました。

また、先日行った避難訓練と関連付け、地震・火事が起きた場合の避難の方法を確認しました。

大人でもとても答えの出ない、いのちを守るための究極の選択の授業に、
震災で奪われたたくさんの命のことを振り返った時間となりました。